2018年10月20日

優しい夕暮れ

優しい色の夕暮れ、ほっとするひととき
みなさんは素敵な1日でしたか?

この夕焼け空の方角には
空の向こうに旅立った彼女が住んでた町がある

もうすぐ三年

彼女も私と同じ医療職
学生寮で隣の部屋だったのが初めての出会い

最初の週末に、一緒に買い物に行き
その時に買ったスヌーピーのステンレスのコップ
まだ使ってるよ

学生時代から続く親友六人の集まり

一緒に旅行にも行ったし
子供が生まれたら駆け付け
子連れで夏旅行もした
子供たちが大きくなってからは
また大人だけの飲み会に代わり
このままおばあちゃんになっても
続くと思ってた


彼女の体に癌が見つかった

手術ができない難しい癌
セカンドオピニオンを探し
見つけた病院は家から遠かったけど
通院治療を続け
合間にはいつもの飲み会にも来てくれて
いつもの笑顔で喋って笑って


ある時、グループLINEへのレスポンスが減り
気になってたら入院してた


お見舞いに行こう!
急に決まったけど全員集合


病院まではちょっとした日帰りドライブ旅行
途中でお昼ご飯を食べてたら
いつものようにおしゃべりに花が咲き
「きっとあたしたちがこうしてるの見抜かれてるよね」
なんて言いながら
昼過ぎの到着予定は大幅に遅れ病院へ着いたのはおやつの時間


「きっと途中でご飯食べてると思った~」と
彼女は笑ってた
それがいつもの私たちの空気


腹水がたまって起き上がるのもままならない
抗癌剤治療で髪の毛も抜けてた
外で会うときはウイッグをつけ化粧をしてたけど
ベッドに横たわる彼女は間違いなく病人だった


医療職だからわかっていたけど
見慣れてるはずだったけど
「笑ってられる状況じゃない」と実感した


何かみんなで出来ることをと
ご主人とのグループLINEを作って
話を聞いたり励ましたり
みんなでお伊勢参りをしたり


治療を続けてきた病院は家から遠いため
在宅医療に切り替えて退院
その直後に再入院
近くに住む先輩が勤める病院
その先輩と一緒に以前は彼女も働き
最初の診断を受けた病院


最期の入院になる
みんな悟ってたから
彼女の再入院の連絡を受け
夜だったけど病院へ駆けつけ
朝までロビーで過ごし
少し落ち着いた顔を見て帰った


最期に逢ったのは旅立つ二日前
たまたま平日に休みで
用事を終えた後
ふと思い立って病院へ
彼女の意識はもうなかった


ご主人と娘さんと話しながら
彼女の手が汚れているのが気になり
洗面器にお湯を張って洗って
マッサージしてハンドクリームを塗って
いつもの綺麗な手になった
意識はないかもしれないけど
感じてくれてたよね、きっと


翌日ライブを控えてた
シンガーソングライターの娘さんは
ライブ参加をどうしようか悩んでたけど
「ママも楽しみにしてたから行っておいで!」と
背中を押し、翌日、約束通りライブに参加


「あっ、これのために私が呼ばれたのかも」
自分の代わりに私に言わせたな


ライブの翌日、彼女は旅立った


別れは寂しいけど 
夕焼け空みたいに温かで優しい思い出がいっぱい


彼女が残した爽やかな風に吹かれて歩いて行こう


最期まで凛としてしなやかに生きた彼女みたいにね




彼女が私たち親友のグループLINEに残した最後の言葉


『みんな忙しく頑張ってるよね。
元気に働いたり呑んでてくれたら、うれしいな』


その言葉通り、また明日からもいつもみたいにバリバリ働いて
ご褒美酒を呑んじゃおう


今日は何にもしない休日
一日の終わりに空と繋がって充電完了


さぁ、晩ごはん何作ろうかな~♪







スポンサーリンク

posted by 薫風 at 17:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください